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キンドリルが「日本版レディネス・レポート2025」を発表:日本のITインフラとビジネスリスクへの準備に遅れが明らかに
投稿日 2026年2月12日 12:22:51 (ニュース)
堅牢なIT基盤の構築が急務
レポートによると、日本はITインフラの準備度と外部ビジネスリスクへの備えにおいて、他市場よりも相対的に低い結果となりました。ITインフラの現代化は、外部からのビジネスリスクを減らし、システムの信頼性を高め、安定した運用や障害対策のために非常に重要です。しかし、「ITインフラの準備が十分に整っている」と回答した日本の企業は31%にとどまり、グローバル(40%)、EU(37%)、米国(40%)を下回りました。
また、リスク軽減策として「サイバーセキュリティ強化」や「インフラのアップグレード」を選んだ割合が他市場より低い一方で、「内部統制やガバナンス強化」を挙げる回答が多く、日本企業が内部統制面に高い優先順位を置いていることが示されています。

俊敏性が求められるクラウドとデータ戦略
日本企業は、「十分な計画がないままクラウド環境を構築してきた」という回答が他市場と比較して高い傾向にあります。クラウドの活用においては、システムの素早い対応能力(俊敏性)やデータ管理のルール(データガバナンス)を強化することがますます重要になっています。
しかし、日本の企業はクラウド移行の課題として、「想定以上のコストが発生した」や「多額の投資を行ったが一部のシステムを自社のサーバーに戻す必要が生じた」という回答が、他市場よりも多くなっています。さらに、クラウド上のデータに関する国際的なリスクについても強い懸念を示しており、97%の回答者が何らかのIT関連対策を行ったと述べています。

従業員の再編成と文化的適応力の強化
AIの進化が進む中で、従業員が新しい技術のスピードについていけるよう、人材育成や柔軟な組織文化の構築が重要になっています。しかし、日本は「今後12カ月でAIが自社の役割と責任を完全に変革する」と回答した割合が他市場より低く、AIに対応する組織的な準備が遅れていることが明らかになりました。
組織文化が柔軟で適応力が高い企業ほど、新しいテクノロジーへの対応力や投資対効果(ROI)で優れた成果を上げています。しかし、日本企業で「自社の組織文化は柔軟性・適応力が高く、継続的な変革が根付いている」と回答した割合は29%にとどまり、文化的適応力が相対的に低いことが示されています。
本格活用を見据えたAIのパイロット
AIへの投資が拡大を続ける一方で、投資対効果(ROI)を明確に提示するプレッシャーや、実証段階での停滞が、AIの本格導入への障壁となっています。日本は、AIに関して「まだ検証・実験段階にある」と回答した割合が68%と最も高く、グローバル(62%)、EU(61%)、米国(55%)を大きく上回っています。
この結果から、日本企業がAIの持つ潜在能力を十分に引き出すためには、法規制やコンプライアンスへの対応強化、具体的な利用目的(ユースケース)の明確化、そしてITインフラ基盤のさらなる高度化が重要であるとレポートは示唆しています。

技術進化のスピードとROI
AIがかつてないスピードで進化している今、企業はこれまでのクラウド移行から得られた経験を活かす局面にあります。機会があれば自社のクラウド戦略を見直したいと回答した日本の企業は96%と高く、グローバル(95%)、EU(95%)と同等で、米国(87%)を上回りました。このことから、日本の企業がクラウド戦略の改善に強い意欲を持っていることがうかがえます。
見直したい点としては、セキュリティとコンプライアンスの強化、人材への投資、ガバナンスの強化が主に挙げられています。また、投資対効果(ROI)の指標として「顧客満足度の向上」を重視する割合が日本では他市場より高く、日本企業特有の価値指向が示されています。

調査手法について
「キンドリル・レディネス・レポート2025」は、21カ国・24業界のビジネスおよびテクノロジーリーダー3,700名を対象に実施された調査結果に基づいています。この調査は2025年2月20日から3月21日にかけて行われ、AIを活用したキンドリルのオープン統合デジタルビジネスプラットフォーム「Kyndryl Bridge」を利用する1,200社の集計データも活用されています。日本版は、日本および米国の計300名、EUの計1,400名の結果や、21カ国を対象としたすべての調査結果(グローバル)を分析して作成されました。
「日本版キンドリル・レディネス・レポート 2025」の詳細は、以下のリンクからご覧いただけます。
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