-
JTBと東京大学が連携し、日本のデジタル化を担う次世代IT人材育成プログラムを開始
投稿日 2026年2月18日 12:21:54 (ニュース)
-
MWCを活用した実践的な通信業界の人材育成プログラムの共同開発と運営
-
企業と学生が協力して海外展示会を視察、調査し、レポートを作成する活動
-
渡航前と渡航後にワークショップを実施し、体系的な学習機会を提供
-
JTB: プログラムの設計、造成、提供(プラットフォーム機能)を担当します。
-
東京大学中尾研究室、長谷川史樹氏(三菱電機): プログラムの価値と質の維持に責任を持ちます。
-
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST): 支援機関としてプログラムに参画します。
-
参加学生へのメリット: グローバルな最新技術やビジネスの動向を肌で感じることができ、企業との深い相互理解を通じて将来のマッチング精度が向上します。また、実践的なプロジェクト推進スキルを習得できます。
-
参加企業へのメリット: 体系的なオープンイノベーションを推進でき、優秀な若手人材との接点を築けます。社員のモチベーション向上や、新規事業創出のヒントを得ることも期待されます。
- 事前オリエンテーションで、企業と学生が混じったグループで共通の目標やテーマを設定します。
- MWCの現地で、ブースツアーや技術セミナーに共同で参加し、現地企業との交流を深めます。
-
企業にとっては、新入社員研修や中堅社員のグローバルな視野を広げる研修として活用できます。
-
学生にとっては、就職活動を見据えた企業への深い理解と、自身が活躍するイメージを具体的に描く機会となります。
-
共同でレポートを作成する過程を通じて、実践的なビジネス提案スキルやプレゼンテーション能力を高めます。
プログラム開始の背景と目的
日本のデジタル化は、まだ十分に進んでいない現状があります。総務省の2023年の調査によると、日本企業の半数以上がデジタル化を未実施であり、AIやデータ解析の専門家が在籍する企業はわずか21.2%にとどまっています。また、経済産業省の予測では、2030年までにIT人材が最大80万人不足する可能性があるとされています。このような状況は、日本の通信業界の国際競争力低下につながり、経済成長の鈍化や社会インフラの脆弱化といった重要な課題を引き起こしかねません。
このプログラムは、MWC Barcelona 2026を実践フィールドとすることで、企業が新しい事業を生み出すきっかけを作り、学生がグローバルなキャリアを築く支援をし、そして日本社会全体のデジタル化を推進することを目指しています。
提携の概要
この育成プログラムは、「次世代通信の羅針盤、イノベーションリーダー育成プログラム~産官学連携で挑む、世界最先端の学びと実践~」と名付けられています。
連携事項
体制と役割
2026年は試験的な実施として、参加企業3~4社、学生3名で開始される予定です。
提供価値と差別化ポイント
このプログラムには、参加者と企業それぞれにメリットがあります。
このプログラムの大きな特徴は、海外展示会を活用した産官学連携の人材育成が国内で初めての試みである点です。これまでの「ただ見に行く」だけの展示会参加とは異なり、目標設定から協働調査、成果共有までを体系的に行うプログラムへと進化させています。

プログラムの内容
プログラムは、渡航前、渡航中、渡航後の3つのフェーズで構成されています。
【渡航前】
【渡航中】
【渡航後】
各社のコメント
このプログラムへの期待が、関係者から寄せられています。
株式会社JTB ビジネスソリューション事業本部 第二事業部長 清水徹也氏
「本プログラムは、JTBが推進する『交流創造事業』を具体的に示すもので、人材交流を通じて日本の通信業界の発展に貢献する社会課題解決型の取り組みです。産官学の強力な連携により、次世代を担うグローバルリーダーの育成と日本企業の国際競争力強化を支援してまいります。」
東京大学大学院工学系研究科教授 中尾彰宏氏
「本プログラムは、世界最大級の通信展示会MWCを実際に体験することで、学生が次世代通信技術とグローバルな産業動向を自らの目で捉え、研究と社会実装を結び付けて考える力を養う、非常に意義深い取り組みです。産官学連携の枠組みの中で、技術・ビジネス・政策が交差する現場に触れる経験は、将来の研究テーマ設定やキャリア形成に大きな示唆を与えるでしょう。本学から世界へ挑戦する志を持つ人材が育つことを強く期待します。」
長谷川史樹氏 三菱電機株式会社 通信システムエンジニアリングセンター
「本プログラムは、近年深刻化しているIT人材不足の中でも、特にワイヤレス分野に焦点を当て、次世代リーダーの育成を目指す取り組みです。グローバルの最先端技術に触れることで、世界や日本の現在地を正しく把握し、今後の活動の大きな一歩となるきっかけを得ていただけることを期待します。」
長谷川氏は、XGMFプロジェクトリーダーや5G-SDC運営委員長も務めています。
今後の展望
JTBは、2035年ビジョンとして掲げる「『新』交流時代のフロンティア企業」の実現に向け、このプログラムを重要な一歩と位置づけています。
JTBは「交流創造事業」を推進する企業として、産官学の連携をさらに深め、このプログラムを単なる人材育成にとどまらず、持続可能な社会貢献へと発展させていく決意です。具体的には、2028年には参加企業10社、学生30名への拡大を目指し、より多くの企業と学生がグローバルな最新技術に触れ、実践的なスキルを習得できる機会を提供していく計画です。また、このプログラムで得られた知識やネットワークを活かし、日本のデジタル化を加速させる新しい事業の創出や、地域社会の活性化にも貢献していきます。
JTBは、これからも「人」と「情報」の交流を促進することで、未来を担う次世代IT人材の育成を支援し、日本の国際競争力強化、ひいては持続可能な社会の実現に貢献していくとしています。
引用・注釈情報
1 先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)は、日本の科学技術力向上を目指し、重要な科学技術分野で国際共同研究を通じてトップ研究者同士を結びつけ、国際的な頭脳循環を加速する事業です。
2 総務省「令和5年版 情報通信白書」各国企業のデジタル化の状況(2023年)より
3 総務省「令和5年版 情報通信白書」各国企業のデジタル化の状況(2023年)より
4 厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」調査報告書(2024年3月)より
続きを読む>>最新情報
