-
東日本大震災から15年、園の防災対策はどこまで進んだ? 避難訓練は99.6%実施も「本番想定」に課題、子どもの心のケアも新たな視点に
投稿日 2026年3月9日 12:21:57 (ニュース)
-
備蓄品の拡充:
- 「東日本大震災の際、蓄電池設備が足りなかったのでソーラーやカセットボンベの発電機を導入。汚水桝に直接排泄するためのテントや便座も用意した。」
-
訓練内容の高度化・多角化:
- 「地震・津波・水害・火災・不審者などテーマを決め行い、その都度反省点を書き出し次回の訓練へ活かしている。」
-
職員の体制・連携・スキル向上:
- 「特に0歳児〜1歳児の避難時にはどの職員がどの子につくのかを大体決めておくとよい。」
-
その他の工夫:
- 「非常食を正しく使えるか不安だったので、実際の災害時を想定した試食会を保護者と園児と一緒に行った事がとても良かった。」
-
サービスサイト: <https://sencorp.co.jp/service>
-
コーポレートサイト: <https://sencorp.co.jp>
-
関連リンク: <https://8122.jp/>
-
調査方法:はいチーズ!導入園へのWebアンケート調査
-
調査対象者:はいチーズ!導入園277園
-
調査期間:2026年2月9日~18日
避難訓練は「定着」から「実効性」へ
調査によると、年1回以上の避難訓練を実施している園はなんと99.6%に上り、防災活動がしっかりと定着していることがわかります。しかし、その一方で、62.7%の園が「実際の災害を想定すると不安がある」と回答しており、形だけの訓練ではなく、本当に役立つ訓練への意識が高まっていることが伺えます。
岩手県釜石市で震災当時から園を運営する園長は、「訓練と実際の避難は全く別物。訓練が完璧でも本番では何もできなくなるという怖さを知ってほしい」と語っています。この言葉は、多くの園が抱える「本番への不安」の背景を物語っており、より実践的な備えの大切さを教えてくれます。


インフラ備蓄の拡充と、さらなる実用性への追求
直近5年間で新しく取り入れられた対策としては、「保護者との連絡用アプリの導入」(59.2%)が最も多く、「液体ミルク等の備蓄」(32.5%)や「停電対策」(32.1%)といった、いわゆる「ハード面」の強化が目立ちます。
連絡の迅速化など手応えを感じる園が増える一方で、「停電や断水などのインフラ停止時の具体的なシミュレーション」(72.8%)や「職員の配置人数が少ない時間帯の対応」(65.9%)が、さらなる対策が必要な項目として上位に挙がりました。
自由回答からは、「蓄電池だけでなく、カセットボンベの発電機や汚水桝用テントを用意した」といった具体的な備えの例や、「防災バックが重すぎて避難誘導がスムーズにいかなかった」という訓練での気づきを活かした実用性の追求も見られます。


「命をつなぐ備蓄」に加え、「心の安定」への新たな視点
物資の備蓄が進む一方で、避難生活における子どもの「心の安定」のための備えについては、園によって対応状況が分かれています。現在準備しているものとしては、お菓子(43.7%)やおもちゃ(24.9%)が中心です。しかし、これら以外の具体的な対策については、約4割の園が「特になし」と回答しました。
被災した園の園長は、震災の夜を「物理的に『職員ひとりが子どもひとりとぴたっと隙間なくくっついて』、命と命を重ねるようにして守り抜いた」と振り返ります。この経験は、究極の状況下では保育者の存在そのものが子どもの最大の安心材料となることを示しています。同時に、保育者の手が足りなくなる過酷な状況で、子どもの不安を和らげる「心の備え」をあらかじめ準備しておくことの重要性も浮き彫りになりました。

震災を教訓に、日常写真を「残す」必要性を感じる園が半数以上
大規模災害時の写真消失の報道を受け、半数以上の園が「子どもたちの日常を写真で残しておくこと」の必要性を感じていることが分かりました。これは、物理的な備えだけでなく、子どもたちの思い出や成長の記録を残すことへの関心が高まっていることを示しています。

自由回答から見る「命を守るための具体的工夫」
自由回答からは、単に物を備蓄するだけでなく、実際に試食したり、避難時の重さを体感したりと、一歩踏み込んだ「実用性の検証」を行う園が増えていることが伺えます。
具体的なコメントとして、以下のようなものがありました。
まとめ
今回の調査により、東日本大震災から15年を経て、園における防災対策は大きく進歩していることが明らかになりました。避難訓練の定着や物理的な備蓄の拡充に加え、今後は「本番を想定した訓練の工夫」や「子どもの心の安定を支える備え」が、より一層重要になっていくでしょう。
「はいチーズ!」は、写真を通じて子どもの幸せを創ることを目指す総合保育テックサービスです。
調査概要
最新情報
