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災害に強いネットワークを!TranscelestialとNTT-ATがワイヤレスレーザ通信システム「CENTAURI」で協力
投稿日 2026年3月5日 06:22:32 (ニュース)
協業の目的:災害時にも途切れない通信を目指して
今回の協力は、特に地震や台風などの災害が起きたときに、壊れてしまった通信を素早く直したり、もしものために別の通信ルートを確保したりすることを主な目的としています。
一般的に、街中で光ファイバを設置するには何か月もかかり、工事は大がかりで費用も高額になりがちです。また、日本は自然災害が多く、災害が起きた際には物理的なインフラの復旧に時間がかかる傾向があります。こうした課題に対し、「CENTAURI」を使うことで、通信が回復するまでの時間を大幅に短縮できると期待されています。
日本は非常に進んだ通信インフラを持っていますが、災害に強い力をさらに高めることが常に求められています。NTT-ATはTranscelestialとの協業を通じて、まずは災害復旧の分野から取り組みを始め、その成果を元に、「CENTAURI」を光ファイバと同じくらいたくさんのデータを送れるような、様々なネットワークの用途に広げていく計画を描いています。

「CENTAURI」が実現する3つの重点領域
1. 災害時の迅速な通信復旧
大規模な災害が発生した後、数時間以内に主要な通信回線を復旧させるため、「CENTAURI」は持ち運びできるケースに全て収められ、現地に持ち込んで、すぐに使える「モバイル災害対応ユニット」として活躍します。これにより、病院や緊急対応機関、そして企業活動が途切れることなく続けられるよう、力強くサポートすることが期待されています。
2. 大容量伝送でネットワーク構築を加速
「CENTAURI」は災害復旧だけでなく、携帯電話のネットワークの基盤となる部分で、光ファイバの代わりに無線で通信を行うソリューションとしても利用できます。最大で10Gbpsから25Gbpsを超える大容量のデータを、非常に短い時間で送ることが可能です。また、特別な許可が不要なため、光ファイバの設置が進みにくい地域でも、素早くネットワークを広げることができます。これにより、通信事業者はネットワークを広げるスピードを大幅に上げ、柔軟で効率的なインフラを築きやすくなります。
3. 国家安全保障・防衛領域での秘匿性向上
ワイヤレスレーザ通信システムは、狭い範囲に光を絞って通信するため、通信の内容が外部に漏れにくいという特徴があります。これにより、重要なインフラを守る用途においても高い信頼性を確保し、安全な通信インフラの構築を支援することが期待されています。

実証事例:松山城での商用導入
「CENTAURI」はすでに、愛媛県松山市にある松山城と愛媛CATV社の間で、ネットワークの高度化のために導入されています。この事例では、愛媛CATVとNTT-ATが協力し、光ファイバの設置が難しい歴史的建造物でも、たくさんのデータを送れる通信環境を実現しました。歴史的な景観を損なうことなく、ランドマークにスムーズに通信インフラを導入できたこの事例は、今後、日本全国で同じようなニーズに対応していくための出発点となると考えられています。

両社のコメント
Transcelestial Technologies Pte Ltd.のCEOであるRohit Jha氏は、「日本は世界でも最も高度な通信インフラを持つ市場の一つであり、同時に、災害に強いネットワークが『実際に使えること』が不可欠であることを最も明確に示す国の一つです。NTT-ATとの今回の協力関係は、光無線通信を大規模かつ実用的なソリューションへと引き上げることを目的としています。地理的な制約や許認可の手続き、あるいは災害のような予期せぬ事態によってネットワークが使えなくなった場合でも、現場のチームが素早く設置できる『光ファイバ級』の選択肢を提供することが重要です。」と述べています。
NTTアドバンステクノロジ株式会社の代表取締役社長である伊東 匡氏は、「当社では、素早く展開できるワイヤレスレーザ通信システム『CENTAURI』の検証と準備を関係各所と進めてまいりました。『CENTAURI』は、光ファイバと同じくらい速く、たくさんのデータを送れる通信を、物理的な工事なしで素早く構築できる実践的なソリューションです。災害時の早期復旧や都市部のネットワークを補うなど、社会的に必要とされている分野にすぐに対応でき、安心・安全なインフラの進化に貢献してまいります。」とコメントしています。
Transcelestialについて
Transcelestialは、独自の無線レーザ通信技術を使って、超高速インターネットを世界中に広めるためのソリューションを提供しています。この技術により、建物同士や既存の携帯基地局、街路灯などのインフラを活用した無線通信ネットワークを構築し、携帯電話事業者やインターネットサービスプロバイダー、企業向けに、従来のシステムよりも大幅に運用コストを抑えた通信サービスを実現しています。
さらに、Transcelestialは低軌道衛星のグループを構築することを目指しており、地上のレーザネットワークを都市間の接続にとどまらず、宇宙空間にまで広げ、大陸間を結ぶグローバルな通信網を実現することを目標としています。
同社はこれまでに、Asiastar10x10による「Most Frontier Company」やTelecom Councilによる「SPIFFY San Andreas Award(Most Disruptive Technology)」など、数多くの国際的な賞を受賞しています。
公式サイト:
https://transcelestial.com/
NTT-ATについて
NTT-ATは、1976年の設立以来、NTTグループの技術的な中心企業として、NTT研究所の技術をはじめとする世界中の最先端技術を幅広く取り入れ、それらを組み合わせてお客様の課題を解決し、価値を提供し続けています。「アプリケーション」、「マテリアル&ナノテクノロジ」、「ソーシャルプラットフォーム」、「トータルソリューション」の4つの事業領域を柱としてビジネスを展開しています。
公式サイト:
https://www.ntt-at.co.jp/
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