
衛藤氏は、社会的に「こう答えるべきだ」という意識が働きやすい領土問題のようなテーマを対象に、リスト実験という間接的な調査手法を用いることで、これまでの調査では見えにくかった「実はあまり関心がない」と感じている人たちの割合を推定しました。
同社が実施したオンライン調査のデータ分析からは、表面上は高い関心が示される争点であっても、実際には一定数の無関心層が存在することが明らかになりました。さらに、この無関心が、人々の雇用形態や住んでいる地域と関係があることも示され、調査のやり方を工夫することで、世論の本当の姿に迫れる可能性が示されました。
佐々木氏は、有権者が特定の争点をどの程度重要だと考えているか(個人レベルの争点重要度)を、回答者の負担をできるだけ抑えた「二択質問の繰り返し」という方法で、より正確に推定する新しい調査・分析手法を提案しました。
この手法では、階層ベイズモデルという統計モデルを使うことで、従来の世論調査では捉えにくかった「重要度の強さ」や「人それぞれの違い」を、数値で詳しく把握できるのが特徴です。同社が実施した大規模な調査データにこの手法を適用した結果、投票行動の分析や世論の構造を理解する上で、予測の正確さが向上することが実証されました。
論文は以下のリンクから確認できます。
Measuring Individual-level Issue Importance with Repeated Binary-choice Questions
https://doi.org/10.31235/osf.io/pe2c9_v1
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