
この企画の間、僕のツイッターの個人アカウントには誹謗中傷のDMが多く寄せられていた。「ウーバーの恥晒し」、「今すぐに辞めろ」、「目障りだ。消えろ」等である。そしてそれらを送ってきたアカウント名を確認すると、その多くに「@uber」等のウーバーイーツ配達員であることを示唆するような文字が含まれていた。つまり、僕を誹謗中傷してきた人々の多くは同業者だったのである。同業者から温かい応援メッセージをもらうこともあったが、それは誹謗中傷に比べるとかなり少数だった。
◆Uber Eats配達員同士のトラブル
もっと直接的に威圧を受けることもあった。
配達で行ったあるマンションでのことである。エントランスを抜けてエレベーターホールに行くと、そこでウーバーのバッグを背負った別の配達員がエレベーターを待っていた。彼はここがエレベーターホールという公共の場であることにも構わず、スマホで大音量で音楽をかけていた。
しばらくしてエレベーターがやってきたので、その配達員といっしょに乗り込んだ。彼は階数ボタンの前に立つが、まごまごとしていてすぐに押さなかったので、僕は横から先にボタンを押した。
◆俺より先にボタンを押してるんじゃねえよ!
そしてエレベーターが動き出したときのことだった。彼は僕のほうに振り向き、こう言って凄んできた。
「おまえ、ふざけてんじゃねえぞ」
「は?」
「俺より先にボタンを押してるんじゃねえよ! 俺が今押そうとしてたところだろうが!」
突然の恫喝にうろたえてしまった。が、こんなのを相手にして揉めるのも面倒だったのでとりあえず「すみません」と言う。すると、彼は僕に背を向け、
「ふざけやがって。舐めてんじゃねえよ」
怒りを滲ませた口調でそうブツブツと呟いた。やがて彼の目的階のほうに先に到着し、彼はエレベーターを降りていった。
エレベーター内に静寂が戻る。が、僕はそのときもまだ呆然となっていた。エレベーターのボタンを先に押された。ただそれだけのことであそこまで激昂する人間がいるということが信じられなかったのである。そして、もし自分が客の立場であんなチンピラのような配達員に料理を運ばれたら……ということを想像してゾッとなった。
https://news.infoseek.co.jp/article/spa_20210509_01752605/
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Source: バイク速報